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<自民党>「予算案」に消費税上げ明示せず(毎日新聞)

 自民党は16日、10年度予算案の国会審議に臨む指針として「経済と財政に関する党の考え方」を決定した。民主党が衆院選マニフェスト(政権公約)に盛り込んだ子ども手当や農家の戸別所得補償制度、高校授業料の実質無償化などの政策を中止し、代替案として1.3兆円規模の「安心成長重点枠」創設を打ち出した。一方、参院選を控え党内の反発に配慮して「消費税率引き上げ」は明示せず、菅直人副総理兼財務相が「3月からの議論着手」に言及した政府・民主党との違いはあいまいになった。

 ◇雇用など3分野に「重点枠」1.3兆円創設

 「考え方」は党経済政策調査会(与謝野馨会長)が策定、16日の総務会で了承された。

 一般会計総額が過去最大の92.3兆円となった政府案に対し、社会保障費の自然増のみの89.5兆円規模に抑えることで財政再建姿勢をアピール。「中期経済財政見通しと財政再建目標がないまま予算審議を求めるのは行政の怠慢」と政府を批判し、「財政責任法」の制定を提案した。

 安心成長重点枠は「安心強化」「雇用」「成長投資」の3分野に首相の判断で重点配分する仕組み。3~5歳児への幼児教育無償化や、高校・大学の新たな給付型奨学金の創設などの対案を例示した。10年度予算編成の「事業仕分け」は不十分に終わったとして、主要分野別に首相官邸が各省に「削減率」を指示する案を示し、自民党政権時代のシーリング方式にこだわる姿勢もみせた。

 半面、税制改正は踏み込み不足が目立つ。与党時代の08年12月に策定した「中期プログラム」で「消費税を含む税制抜本改革を11年度より実施」とうたったのに比べ、今回は「所得、消費、資産など全般にわたるシャウプ税制以来の税制抜本改革が国家戦略課題」との表現に後退。「社会保障の具体的メニューとあわせて超党派で合意すべきだ」と与野党協議を呼びかけ、独自色を打ち出すのを避けた形になった。

 同調査会の村上誠一郎事務局長は16日の記者会見で「私は(消費税引き上げを)書きたかったが、みんなの意見でまとめた」と述べ、党内の意思統一の難しさをにじませた。【中田卓二、木下訓明】

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